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大まかなキャラ対策を載せます。 細かいところはキャラ毎のページを見てください。 ★攻め中心 追いかけてJB,隙を見て霧 →ラムダ、ハザマ、μ、レイチェル、(ツバキ) ★逃げたり攻めたり どうにかJB被せる、飛んだら対空。離れたら霧。 →ツバキ、ラグナ、ジン、プラチナ、マコト、ハクメン、ライチ、バング、タオカカ、ヴァルケンハイン、(カルル)、(アラクネ)、(ノエル) ★逃げ中心 逃げて霧ヒラヌル。飛んだら対空、隙をみてJB。 →カルル、アラクネ、ノエル、テイガー
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ラグナ=ザ=ブラッドエッジ来歴 蒼の魔導書 ラグナについて他キャラのシナリオ ラグナ=ザ=ブラッドエッジ 声:杉田智和 出身地:不明 身長:185cm 体重:78kg 誕生日:3月3日(ひな祭り) 血液型:B型 趣味:料理(得意料理は丸焼き) 大切なもの:銀の腕輪 好きなもの:天玉うどん 嫌いなもの:幽霊、世界虚空情報統制機構 ドライブ能力:ソウルイーター 来歴 ~AD2192 弟のジン、妹のサヤとともにシスター(セリカ=A=マーキュリー)の営む、ユーラシア大陸のどこかに位置する教会で暮らす。 三人がどう生まれたのか、なぜその教会で暮らすことになったのかは不明。 テルミとレリウスの襲撃により育ての親であるシスターを喪い、ジンとサヤがテルミらに連れ去られたことで別離する(CTストーリーオープニング)。 右腕を切り落とされているところをレイチェルに保護され、その地に封じられていた黒き獣の亡骸(蒼の魔導書)を授かる。 以後、獣兵衛に師事し、剣術や力の扱い方の薫陶を受ける。 AD2199 年末 弟と妹の奪還と復讐を目的に、各地の統制機構支部を破壊しているうちに「死神」と仇名されるSS級賞金首になっていた。 第十三階層都市カグツチの「窯」においてムラクモユニットの精錬実験が行われる情報を得たことでそこへ向かい、 ν-13の精錬阻止、ひいては破壊を目的とした破壊工作を開始。 各登場人物との多くはここで初対面である。 (ジン、ニュー、レイチェル、獣兵衛、タオカカ、ハザマ=テルミは除く) (AD2107) 恐らくニューと融合せずに窯に落ちたループの果てに過去へと流れ着いている。(小説版:フェイズ0) どのループであっても必ず2107年にラグナは存在しており、必ずしも直前のループから現れているわけではない(黒き獣、ジン=ハクメンについてもも同様のことがいえる) この時の彼が、後に獣兵衛がラグナに伝える「ブラッドエッジ」本人である。 セリカと後の六英雄の面々、そしてクラヴィス・アルカードとの邂逅を果たす。 AD2200 年始 蒼の魔導書 ブレイブルー。 ラグナについて ラグナ=ザ=ブラッドエッジ。本編主人公兼ボス。ブラッドエッジは本名でなくかつての英雄(獣兵衛曰く本当の英雄)ブラッドエッジの名前を借りている。通称「死神」「黒き者」 「世界の破壊者」または「蒼の守護者」となるべく運命にあるようだ。 純粋な人間ではなく、「造られた存在(人造人間)」。 ラグナには黒き獣の骸(体)にあたる物が宿っている。 ν-13(ムラクモ=黒き獣の心臓)と一つになる事により、黒き獣となる。 ラグナが統制機構支部を破壊してまわっているのは、νたち同一体と窯の破壊が目的。 ジンとは兄弟だが似てない。髪は金髪だったが、テルミに襲われた際のショックで白髪化した。また目は元々翡翠色だった。他にサヤという妹がいた。 過去にテルミに右腕を切り落とされ死にかけるも、レイチェルによる吸血と黒き獣の骸を取り込んだ事により、一命を取りとめた。取り込まれた黒き獣の骸は切り落とされた右腕(=蒼の魔道書)の代わりとなった。 師匠は六英雄の一人、獣兵衛。 ラグナの持っている蒼の魔導書(ブレイブルー)はオリジナルの模倣品。 ラグナの着用している大剣と赤いコートは獣兵衛との修行を終えた際に獣兵衛から譲り受けたもの。元々はブラッドエッジの所有物で、シスターが管理していた。テルミによって教会を燃やされた後も、教会の残骸に埋まっており、獣兵衛がそれを掘り出してラグナに与えた。 CS最終決戦時にイデア機関を吸収、μ-12戦時に左腕が爆砕するも、ココノエにより再生された模様。 他キャラのシナリオ ジンシナリオでは負傷状態。ν13戦後は、いなくなっている。 タオカカ、テイガー、バング、カルル、アラクネ、ν13はラグナが目的なのに、会話イベントがない。イベントがあるのは、ジンとハクメンだけ。一応テイガーはラグナ使用時の対戦相手なので、出ているといえば出ている。 「コンティニュアム・シフト」では、ランダムでも出るようになっている。ジンとハザマのラスボス、Λとハクメンは中ボス。
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vsラグナ(未作成) vsジン(未作成) vsノエル(未作成) vsテイガー(未作成) vsアラクネ(未作成) vsライチ(未作成) vsレイチェル(未作成) vsタオカカ(未作成) vsバング(未作成) vsカルル(未作成) vsハクメン(未作成) vsツバキ(未作成) vsハザマ(未作成) vsマコト(未作成) vsヴァルケンハイン(未作成) vsプラチナ(未作成) vsレリウス(未作成) vsアマネ vsバレット vsアズラエル vsν-13(未作成) vsμ-12(未作成) vsイザヨイ(未作成) 名前 コメント すべてのコメントを見る
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読む前に キャラ別、家庭用BBCSの予習が出来るかどうかラグナ ジン ノエル テイガー タオカカ レイチェル アラクネ ライチ カルル バング ハクメン Λ-11- ツバキ ハザマ μ-12 マコト ヴァルケンハイン 読む前に キャラごとに家庭用BBCS→AC版BBCSIIで流用出来るのは基本的な技性能など。完璧な予習にはならない。 当たり前だが、CSをやっていればCSのバージョンアップ版であるCSIIには順応しやすい。全く下地がない人よりも、「事前知識がある」というアドバンテージを持っている人の方が有利になる。 キャラ別、家庭用BBCSの予習が出来るかどうか ラグナ 対空、牽制に大きな変化は無い。 コンボパーツに変更が多い。 ジン 概ね強化なので違和感なく動きが流用出来る。 ノエル 崩し、ドライブの繋ぎを手に付けておくと流用しやすい。 テイガー 基本は同じ。一部コンボ構成や技性能に変化。 タオカカ 基本は学べる。紙装甲+スピードが大事なキャラなので、スピードに慣れておくのは重要。 コンボパーツが大きく変化。挑発コンボよりは簡単。 レイチェル 基本は学べる。風ストックや大砲の設置間合い、ゲオルグ起き攻めなど、CSでも覚えられる重要な要素は多い。 火力面や技性能が多めに変わったので、基本を学んでおくことでCSIIに対応しやすくなる。 アラクネ 基本は学べる。癖の強い通常技・ドライブ技は多い。 烙印回りの崩し・コンボがより重要になっているので、必ず覚えておきたい。 ライチ 大きく弱体化。出来ることが減ったことによるものが大きいので流用は楽。 カルル 性能に違いはあるが動かし方は同じ。 バング 基本は学べる。弱体化点は多いが難しい操作は無いので対応可能。 ハクメン 基本は学べる。ドライブによる当て身やゲージ運用などは覚えられるので、使うなら覚えておきたい。 Λ-11- 基本は学べる。重要となるドライブを掴むのには大事。 ツバキ 基本は学べるが、CSIIでは大幅強化されている。この点だけは少し難しいが、技性能は把握できる。 ハザマ D技の出し方や軌道の把握、蛇翼→残影牙が覚えるべき点。新しく覚えるべきことは少ない。 μ-12 基本は学べる。というか、ドライブの感覚が非常に重要なので知らないと使いこなせない。 マコト 変更点はそれなりに多いが、基本は学べる。 コンボの要となるD溜めのタイミングが違うのが最大の難点。 ヴァルケンハイン 同じDLCキャラのマコトに比べると、変更点は多い。しっかり覚えておこう。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ステップとは ランタイプがステップのキャラ 関連事項 ステップとは ステップとは、66を入力したときに「一定距離だけ進む」という移動タイプのこと。短所:進む距離が一定なため、ダッシュタイプのキャラに比べると機動力がやや低めだったり、小回りに欠ける。 長所:ステップは「ステップ中は空中判定」「ステップモーションを特定の技でキャンセル出来る」など、ダッシュに比べてやや特殊な性能を持つ。 ランタイプがステップのキャラ カルル ハクメン ハザマ アラクネ ヴァルケンハイン(人間時) バレット アズラエル 関連事項 ダッシュ ランタイプ 名前 コメント すべてのコメントを見る
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プレイアブルキャラクター ラグナ ジン ノエル レイチェル タオカカ テイガー アラクネ ライチ バング カルル ハクメン ν-13 Λ-11 ツバキ ハザマ μ-12 マコト ヴァルケンハイン プラチナ レリウス アマネ バレット アズラエル イザヨイ カグラ テルミ ココノエ セリカ サブキャラクター 本編登場 獣兵衛(未作成) ココノエ トラカカ(未作成) ファントム(未作成) 帝(未作成) 家庭用ストーリーのみ登場 テンジョウ(未作成) 殿下(未作成) 小説版キャラクター ナイン(未作成) シュウイチロウ=アヤツキ クラヴィス=アルカード(未作成) カズマ=クヴァル(未作成) 世界観用語 六英雄 アークエネミー 名前 コメント すべてのコメントを見る
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CONTINUUM SHIFT EXTEND(CONTINUUM SHIFT Ⅱ Ver1.10) 通常技 ドライブ技 必殺技 技早見表 CSⅡからの変更点 コンボ 基礎コンボ 5A始動 5B始動 2A始動 5C始動 6B(RC)始動 双(fc) 空双(fc)始動 地 空通常投げ始動 地 空コマ投げ始動 アイコン重視コンボ ch始動コンボ 金バ始動コンボ 風林火山コンボ 立ち回り 風林火山 キャラ別対策 ラグナ ジン ノエル テイガー タオカカ レイチェル アラクネ ライチ カルル バング ハクメン Λ-11 ツバキ ハザマ μ-12 マコト ヴァルケンハイン プラチナ レリウス
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トップページ -BLAZBLUE CHRONO PHANTASMA BLAZBLUE CHRONO PHANTASMA ノエル設定 初心者の方へ よくある質問 CS2→CP 通常技 必殺技 チェーンリボルバー ガトリングルート 基本の動かし方 技詳細データ(作成中) 連続技 メモ リンク キャラ対策 vsラグナ vsノエル vsジン vsレイチェル vsテイガー vsタオカカ vsアラクネ vsライチ vsカルル vsバング vsハクメン vsν-13 vsツバキ vsハザマ vsμ-12 vsマコト vsヴァルケンハイン vsプラチナ vsレリウス vsアマネ vsバレット vsアズラエル vsイザヨイ vsテルミ vsカグラ vsココノエ
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前ページ次ページ雪と雪風_始祖と神 それから暫く平穏な時が流れた。 謎のスクエアメイジ、ユキ・ナガトの話題は、目立つことを良しとしない主人の手によって、自然と噂は収斂されていった。 ルイズは、突然の能力の発現に戸惑いはしたものの、表面上に限れば、以前と変わらない様子を保っていた。 彼女の使い魔がメイドを庇い、貴族と決闘して勝つ出来事もあったが、 それさえもルイズの評価を高めるものとなってしまったのである。曰く、一流のメイジの使い魔は一流の平民と。 なにせ彼女は、家柄や座学についても他の生徒に引けをとらないのだから仕方がない。人間の評価は一晩にして百八十度変わる。 そして、一変した彼女への評価、人間関係、 そしてなにより、尽きることのない、突如として身につけた魔法の才能が、彼女の心理を少しづつ変化させていった。 平賀才人は、ルイズの得た余裕によるものであろうか、使用人と同程度には人間として扱われているようである。 それどころか、使い魔として武芸や学問を学ばされているとも聞く。彼もまた、主人ルイズを次第に敬愛するよう変化しつつあった。 しかしその二人について、タバサと長門有希は知らない。 そしてタバサと長門である。 タバサは日々、長門が口述する諸々の学問を巧みに吸収していった。 全てが驚きをもって迎えられ、ときにはガリア王ジョゼフを倒した後の政治体制、 ときには復讐に燃えることの哲学的無意味さ、あるときは魔法という存在の科学的説明、限られた時間を精一杯用いて思索にふける。 いっぽう長門にとっても、荒削りながら独創的なハルケギニアの古典文学や、観測下に置かれたことのない魔法という体系について、 書物から情報を得つつあった。直前の一年間に負けず劣らず、心から楽しく思えた日々が訪れつつあったのである。 なにより、本という共通の話題を介した緩やかな友人関係を、主従を越えて築けたことが一番の幸せだった。 もちろん二人共に、それまでも友人はいた。しかし言葉がなくとも互いを理解できるという、類稀な関係は、初めて得たものだったのである。 ……いや、そのような理想的関係は、ほぼ全ての人間にとって、――それこそフィクションでもなければ築き得ないものであろうが。 使い魔召喚の儀から一週間もしたころには、 『実はミス・タバサとミス・ナガトは実の姉妹で、実は二人とも大貴族の令嬢である』 という噂が、まことしやかに囁かれていたとか。 + + + 「ルイズ、あなた最近おかしいわよ」 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールのティータイムは、 隣室の友人――いや、好敵手と言ったほうがよいだろうか――によって中断した。なぜかタバサと長門も随行している。 事の起こりは、キュルケがタバサの部屋をいつものように訪ねた際に遡る。 「あなた、ルイズについてどう思う?」 キュルケは不意に、タバサへ話題を振った。 「トリステインを代表する大貴族の令嬢。政治的には重要な人物」 「そうじゃなくて、同じ学院の生徒としてよ」 「別に」 「そうね、あなたはあの子と殆ど話したこともないものね。――でも、あたしには分かるのよ、 どんなに小さな変化でも、あの子が変わったって。別に、ツェルプストーとラ・ヴァリエールって関係だからじゃあないけれど、 ここしばらく、今まで通りに見えて、周りを見下しているっていうか……、増長しているって言ってもいいわね。 もちろん、自信がついたって言い方もできるけれど」 「――あなたは、あの子の高貴な心が失われてしまうのではないかと思っている。友人への心配」 「そ、そんなことないわよ! 友達だなんて思ってないわ。でもとにかく、このままじゃあの子、 頭の凝り固まった、凡百の貴族に成り下がってしまうんじゃないかって……。あの子は確かに、本物の貴族だったのに」 その間長門は、占星術について記された書物に没頭しているように見えた。 「だから、あなたに協力してほしいの」 ルイズに一泡吹かせる計画――有体に言えば決闘について、タバサに是非を問う。つまり、立会人の依頼である。 「――やめたほうがいい。理由があなたの僻みと受け取られても仕方がない。 それに、彼女はスクエアクラス。トライアングルのあなたにとっては不利な戦い」 「わかってるわ。だけどね、どうしようもないの。あの子、魔法が使えるようになって以来、取り巻きを作っていい気になってるのよ。 あまりにも醜くて、笑っちゃうわ。だけど、まだ諦めたくないの」 タバサはかりにも王族の出である。自己の保身と出世だけを目的に近寄ってくる貴族たち、 そして、そんな人々との関わりの空しさは百も承知であった。 もっともその境地は、華やかな王宮を、距離をとって見るほかなかった立場がなければ得られなかったかもしれない。 なにより親友の頼みである。友の友が人間の海に溺れようとしているならば、 手を差し伸べるのは当然の行いではないか。だいいち、原因は自身の使い魔にある。 断る理由はない。 「……わかった」 タバサが膝の上の書物を畳む。長門もそれに呼応した。 キュルケは、自分以外の人間に対して友人が見せた興味に、ただただ小さな驚きを感じていた。 + + + 「それで、どうしてわたしがツェルプストーに決闘を申し込まれなくちゃならないのよ」 「さあね。あなたの胸に聞いてみたらいいんじゃないかしら」 「……いわれのない侮辱とは、ツェルプストーも堕ちたものね」 傍から見れば言いがかりである。舌戦の片隅で、タバサは長門に小さく問う。 「できる?」 「彼女から能力――魔法を再び奪うことは簡単。でも、そうすれば彼女は精神的に保たない。だから、キュルケに任せる」 タバサと長門は部屋の隅にもたれかかり、読みかけの書物を再び開いた。 結局のところ、キュルケは言葉巧みにルイズを誘い出すことに成功したようである。 決闘の舞台は、ルイズの使い魔と同級生も決闘に使用したという、ヴェストリの広場であった。 + + + 「そこにいる大メイジ様は、見ているだけで学生の決闘を止めようともしないのかしら」 ルイズは横目に長門を見やる。 「――わたしはトリステインの人間ではない。それに、今のあなたには必要なこと」 「そう、わかったわ。だけど、今のわたしは禁止された決闘を受けるほど馬鹿じゃないの」 「ルイズ、あなた、決闘を挑まれて背中を見せるの?」 「違うわ。だから、サイト!」 「えっ、俺かよ」 「ええ。代理を立てるわ」 地面に座り込み、事態を他人事として傍観していた才人は、突然の起用におもわずのけぞる。 「でもなあ、確かにデルフはルイズに買ってもらったものだけど、この高そうな剣もキュルケから貰ったもんだしなあ」 トリスタニアへの足を持たないタバサと長門の知らないところで、彼に関する争奪戦が繰り広げられていた。 とはいえ事実はキュルケが一方的に剣を贈ったというだけで、ルイズは彼女を気に留めてさえいなかったのであるが。 「うだうだ言わない! あんたのために使用人の部屋を借り上げたのは誰だと思ってるの?」 「は、はひっ! デルフ、行くぞ――」 才人は二本の剣を背負い立ち上がる。 「ごめん、キュルケ、そういうことみたいだ」 「まったくダーリンも、よくルイズの言うことをきくものね。それにあなた、部屋まで借りてもらってるの? どうせなら、ご主人様のベッドに忍び込むくらいの甲斐性見せなさいよ」 「何言ってるんだよ。そんなことできるはずが……。ルイズはすごい魔法使いみたいだし、世話になってるからな」 「そうよ。だから、わたしを主人として認める限りでは、多少のことは認めることにしたの。ね、サイト」 「まさか、あなたが体で手懐けたとは思えないし……」 「な、なにを人聞きの悪い! やっぱりわたしが決闘しようかしら? ――だいいち、男なんて放っておいても勝手に寄ってくるじゃない」 「男が寄ってくる、ね。……あなた、短い間に、本当に変わったわ」 「そうよ、わたしは変わったの。もう、ゼロのルイズなんかじゃない」 「そうかしら? 教室でも食堂でも、名のある貴族に取り入るしか能のない生徒を何人も従えて――。 あなたの使い魔は、いったい何人いるのかしら? あの子たち、見え透いた功名心しかないのにね。男にしても同じよ」 「それくらい織り込み済みよ。ラ・ヴァリエールくらいの家になると、取り入られることなんて日常茶飯事じゃない」 「そう……、そうやってありがちな大貴族が出来上がっていくのね。あなたの高貴だった心は、 もうこれっぽっちも残っていないわ。ルイズ、あなたは本物のゼロ、いえ、空っぽのルイズよ。 そうね、ここに取り巻きを連れてこなかったことだけは、評価してあげてもいいかしら」 「――サイト、下がりなさい」 「あら、気でも変わったのかしら?」 「あなたがそこまでわたしを侮辱したいのならば、受けなければ家名の名折れよ。受けて立とうじゃないの」 才人が脇に下がると同時に、タバサが新金貨を一枚放り投げた。 学院の石段に金貨が落ちた瞬間、互いに詠唱していた魔法の応酬が始まる。 + + + 「ファイアーボール!」 あくまで決闘の形式的な決着を目的としたのか、キュルケが放つ火弾は、小さいながらも矢継ぎ早に、ルイズの杖を的確に狙った。 しかし、 「ファイアーボール」 ルイズに達しようとした刹那、四方を囲んだ攻撃は、より大きな炎によって全てが打ち消され、 迎撃する相手を失った弾がキュルケの髪を僅かに焦がした。 「ルイズ、あなた、土系統に目覚めたんじゃなかったの」 キュルケの声が思わず上ずる。 「風の偏在も、風と火の爆炎も、氷のアイス・ストームも、 知っているスペルを唱えたら、簡単に成功できたわ。偏在はまだ一人しか出せないけれど」 そう語る間に、キュルケの後ろにもう一人のルイズ、彼女の偏在が現れる。 「やりすぎ」 タバサが長門の頭を叩き、ぽかんという気の抜けた音が響いた。 「さて、先生に見つかる前に、片を付けなくちゃね」 じりじりと間合いをとる二人のルイズが、同時にスペルを発動させる。 「ラナ」 「デル」 「ウィンデ!」 ルイズの前後からの詠唱に対して、キュルケはその一つに狙いを定めた。 もう一人から距離を取りつつ、もう一方との近接戦に持ち込もうと接近する。 しかし、ルイズが風魔法を完成させた瞬間、キュルケの目の前にあったルイズの偏在が消失した。 「おとり!?」 「そうよ。あいにく、偏在と他の魔法は、まだ同時に使えなくてね」 キュルケの背後にいる本物のルイズが自嘲するように言うと同時に、風の塊がキュルケに直撃した。 キュルケは一直線に、空高く吹き飛ばされる。 「これじゃ、ファンタジーじゃなくて、まるで漫画じゃないか……」 と、口をぽかんと明けて才人が呟いた。 「危ない」 フライで体勢を立て直すこともできず、キュルケは学院の尖塔へと激突しようとしている。 誰もが最悪の事態を覚悟したが、かろうじて長門有希は高速詠唱を間に合わせる。 再構成された尖塔の壁は黄色い砂に変化し、キュルケは砂の山に突っ込んだ。 壁があった場所には大穴が開き、塔に収められた宝物の数々が月明かりに照らされている。 「ちょっとやりすぎちゃったみたいね。ありがとう、ミス・ナガト」 悪びれた様子も見せず、ルイズは呟いた。しかし、そんな彼女をみかねてか、使い魔が主人に近付く。 「やりすぎたなんてもんじゃないだろう! 人を殺すところだったんだぞ」 叱責する声が広場に響いた。才人は、それまで彼女に対して見せたことのなかった形相で、主人を睨み付けた。 「あら、食事を与えられている身で、あたしに物申そうっていうの?」 「ああ。もちろん誰の身よりもない土地で、俺に住むところと食い物を保障してくれるルイズには感謝してる。 それに、俺にできないことができる、すごい魔法使いだっていうから尊敬だってしてるさ。 だけどな、力さえあれば、何をしたって許されるっていうのか? これじゃあ、まるでただの我侭じゃないか」 「ええそうよ、とでも言えばいいのかしら。あたしはラ・ヴァリエール公爵家の三女。 それ相応の力を持っていて当然でしょう? サイト、あなたを養っているのは誰だと――」 乾いた音が広場に響く。 ルイズは突然の出来事に、打たれた頬を押さえることしかできない。 「最低だよ、お前」 「な、なによ、使い魔で平民の分際で!」 しかし、ルイズと才人の声は、轟音と共に撒きあがる土砂にかき消された。 もんどりうって投げ出されるルイズと才人、タバサと長門。 「あれは、まさか、土くれのフーケ!?」 状況にいち早く気付き他のはルイズである。 彼女の眼前には、尖塔へ術者を届けようとする、巨大な土ゴーレムが立ちはだかっていた。 「フーケ? なんだそりゃ!?」 「貴族を狙う盗賊。実力のある土のメイジだといわれている」 才人の問いにタバサが答える。 「こっちもゴーレムを……」 自身の使い魔には見向きもせずに、土系統のルーンを唱えるルイズ。 しかしタバサは駆け寄ると、彼女の杖を叩き落した。 「なにをするの、学院に泥棒が忍び込もうとしているのよ!?」 「危険。固定化がかかっているとはいえ、あなたの力では、学院自体が保たないかもしれない」 見れば広場からは、フーケのゴーレムの大きさと同じだけの土が抉り取られていた。 仮にルイズがゴーレムを生成しようとすれば、魔法学院の構造物そのものを巻き込んでしまってもおかしくはない。 タバサに感じられたルイズの精神力は、スクエアクラス数人が尖塔にかけた固定化の魔法、それにも勝る物であった。 「ルイズの再構成をしすぎた」 長門有希が呟く。 ただ傍観するしかないうちに、ゴーレムは悠々と魔法学院の外壁を乗り越え、遠く森の直前で姿を消した。 その間、ゴーレムが尖塔を離れると同時に、タバサは砂に埋まった友人のもとへ、フライで駆けつける。 ルイズも後を追い、才人と長門は地面を駆け寄った。 「キュルケ、キュルケ!」 遅れて駆けつけた三人は、普段見せることのない、タバサの狼狽する様子を目の当たりにする。 幸い目立った外傷はなく、タバサの呼びかけに、キュルケはやがて目を見開いた。 「あたしは大丈夫よ、タバサ。ユキにもお礼を言わなくちゃね。――あらルイズ、わざわざお見舞いに来てくれたのかしら?」 「いいえ。ただツェルプストーがこれくらいでへこたれるような、骨のない相手じゃないことを確かめにきただけよ」 ルイズは心からそう口にしたのであろうが、キュルケにとってそれは、 ルイズの中にルイズが残っていることを確認できる言葉にほかならなかったのだ。 「ふふ、あなた、やっぱりルイズなのね。そうよ、ヴァリエールだったらそれ位言わなくっちゃ」 「あなたの言っていることがよくわからないわ。まあ、大事に至らなくてよかった。それより、土くれのフーケ……」 キュルケの倒れた後ろに残った壁にはこう記されていた。 『破壊の杖、確かに頂戴いたしました 土くれのフーケ』と。 前ページ次ページ雪と雪風_始祖と神
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ノエル=ヴァーミリオン(NOEL=VERMILLION) 商品画像 情報 登場作品:BLAZBLUE 定価:5,250円 発売日:2014年03月21日(土) 再販日: 商品全高:約140mm 付属品 手首:×2(右×1、左×1) 武器:魔銃ヴェルベルク×2 表情:通常顔、叫び顔、やられ顔 その他:帽子無し前髪、射撃エフェクト キャラクター概要 商品解説 D-Arts名義は本商品が最後となり、以降はS.H.フィギュアーツに統合される。 良い点 優秀な造型、可動 豊富な付属品 悪い点 塗装が荒い 手首が極端に少ない 不具合情報 関連商品 ハクメン コメント 名前 コメント